『ヒミツ』第5巻 15 選択の時5

2023.04.23 その他

15 選択の時5

値上げって、むつかしい。

インフレなんだから、ハイそうですね、ってはならないの。

圧倒的なブランド力と資金力をもつ大手にとってさえ

B to Bであれ、公共セクターであれ、最終的に費用を

負担するのは国民たちだけれど、一般に、

給与の伸びよりも物価上昇の方が速い。

国民たちは、今後、基本どんどん貧しくなっていき

いっそうサイフの紐をしぼるようになる。

支出先には、「非常にシビアな選択圧」がかかっていくわ。

すると、次のような現象が発生するの。

①市場支配力の強い「強者」は、無事値上げを勝ち取る

②市場支配力の弱い「弱者」は、値上げに失敗し業績を悪化させていくか、

そもそも値上げできずに業績が悪化する

そう、優勝劣敗が加速していく。

強者はますます強くなり、市場支配力を高めていく。

それが、さらなる怒涛の値上げ攻勢につながっていく

企業は基本、「利益の最大化」こそがミッションなので、

それは合理的かつ合目的的な行為。

世界中どの国でも、どんな産業分野でも、一握りの巨大企業が

その市場を独占&支配する「強者総取り構造」となっていく。

そして、それがさらなる値上げの呼び水となり、、、、って。

これが何を意味するか、想像つくでしょ?

じゃあ、「強者」になれなかった企業たちは、どうなる?

彼らの多くは、「企業間カツアゲ」に走るしかない。

自分より立場の弱い「取引先」を食い物にするの。

仕入れ元に値下げを迫る、外注先にダンピングを求める。

応じないなら取引止めるぞ、ってね。

当然、やられた側の企業は、相対的に自分より弱い立場の

取引先に、同じことをするしかない。

そしてそれは、さらに弱い立場の、、、って「共食いスパイラル」が

回り出すのよ。

業界全体で、「悲惨な殺伐ゲーム」がはじまっていくの。

みんながみんな、めぐりめぐって、自分の首を絞め合うゲーム。

タコたちが自分の足を喰い合うゲーム。

そしてね、「取引先」には従業員たちも含まれる、って

ことを忘れないで。

従業員を搾取することでしか生き残れない企業たちと、

そうした企業しか働き場所のない人たちが、

自社内でも、自社外でも、「悲惨な殺伐ゲーム」を深めていくわ。

・給料はあまり上がらず、生活はますます苦しくなる

・会社からは、強く「利益」を求められる

・あなたが、相手先企業に値下げを迫る

・あなたが、部下をより長時間働かせて搾取する

・あなたが、だれかの首を切る

・あなたが、だれかに未払い残業を押し付ける

あなた自身が、その主人公になっていくかもしれないのよ。

これが、「スーパーレッドオーシャン」の中身。

選択を迫られる、って意味わかるでしょ。

必要なのは、選択というより「決意」なのかもしれない。