『ヒミツ』第5巻 12 選択の時2

2023.04.20 その他

12 選択の時2

世の中はどんどん変わっていくのに、人間の意識はなかなか変わらない。

だから社員教育や社内改革が重要になるのだけれど、

そうしたあたらしい変化についていけない人も出てくる。

変わらないだけでなく、変えようと思いさえしない、

その意志をまったくもっていない、という人だって。

残念だけれど、どうにもならないと思うわ。

潜在意識の深いところで本人がかたくなにおこなっている選択なので、

会社にその人たちを変えていく力はないのよ。

だからクビにしろ、ってことじゃない。

乱暴なことは推奨しないけれど、できないものはできない、

本人以外に変えることはできない、って冷徹な認識は必要ってこと。

会社には会社として、大事にしている「根本の価値観」

「基本的な考え方」というものがある。

それは固定したものではなく、時代の変化に合わせて変化する。

関わっている人たちが協力しながら、今年はここを変え、

来年はあそこを変えって、作り直していくべきものよ。

具体的な制度や働き方に、落とし直していくべき。

もし、それを共有できないというのなら、チームメイトだって

言えるかしら?

たとえば、全員野球に変えていこう、って努力している

チームがあったとしましょう。

でも、野球チームなのに、一部の人たちがサッカーしてたら?

しかも、その人たちには変わるる気がないのだとしたら?

各企業、これから選択を迫られる。

これまでのように、そうした人々を許容していく余力はもうない。

それでも放置する、これまで通り「仲良し」でいつづける、

揉め事はとにかく避ける、というのも一つの選択。

安全に、無難に、みんなの運命を道ずれにしてね。

他方で、そうではない選択もある。

チームメイトであることを野球の参加条件に定め、

サッカーする人にはきびしい評価を付けていく、

その人の選択にまかせはするけれど、

少なくとも試合中にサッカーすることは許容しない、と。

前者に比べると、こちらは「いばらの道」になる。

斜面はきつく、ぬかるみに足元をすくわれるかもしれない。

もしかしたら、地雷踏んじゃうかも。。。

でも、生産年齢人口の減少も、マーケットの縮小も、待ったなし。

試合はすでに9回裏に入ってる。

残りはあと3打席のみ。

この3打席をいかに有効に使えるかで。チーム全体の運命が決まってしまう。

残り時間は3年を切ったわ。

あなたのチームはどうする?