『ヒミツ』第4巻 39 受信機3

2023.02.13 その他

39 受信機3

夢で受信するタイプの方向けに、ちょっとコツを書いておくわね。

まず、内容自体にあまり意味はないので、細部にはこだわらないこと。

どうせ起きる直前のシーンしか覚えていないし、

あんまり内容を遡っていっぱい思い出そうというのも、意味ない。

ただ、強度はわりと重要よ。

①暴漢に襲撃される

②蛇に噛まれる

③友達とケンカする

④ねちねちと、イヤミを言われた

切迫度に違いがあるの、わかるでしょ。

優先度の高低も察しがつく。

あなたは、あなた自身が考える労を省くことを望んでいない。

だから、自分の頭で考えてみないとわからないような、

あいまいな形でしかヒントをくれないの。

最初のうちは、「なんのことだろう?」って考えて(=問うて)も

インスパイアが上手く受け取れない場合もある。

そんなときは、「ハイちゃん、もっとわかりやすいヒントをちょうだい」って

お願いしてみるといいわ。

日中、なにか気づかされることが起こるかもしれないし、

翌日、あらためてもうちょっと具体的な夢を見るかもしれない。

筆者の場合、たとえばこんなことがあった。

ある件で、もう1週間以上悩んでいた。

さすがに、決心がつきかねている。

前からうっすら思ってはいたのだけれど、インパクトがあまりに大きいので、

夢のほのめかし程度ではとても実行する気になれない。

そうして、だらだらと時間ばかりが過ぎていた。

ある朝、とうとう彼は「もっと、わかりやすいヒントをください」って

お願いをしてから家を出たわ。

途中、たまたま立ち寄ったコンビニでトイレに入ったのだけれど、

直前の方の「大」の残り香がキョーレツで、鼻がひん曲がりそうになった。

そこで彼はピンと来たの。

「あ、やっぱ Noってことだな」って。

出社するとすぐ、彼は東京オフィスの閉鎖を決めた。

* * *

エドガー・ケーシーやユングの、夢に関する著作を読んでみてもいいと思う。

ただ、人それぞれ個性があるので、あんまり深入りしなくていい。

文化圏による違いも大きいし。

それより、自分なりに向かい合う、メモを取る、試行錯誤する、って方が

はるかに大事だわ。

夢を介して対話できるようになると、日中にシラフで降りてくる

インスパイアの質も向上するから、おもしろい。