『ヒミツ』第12巻 20 Wの悲劇4

2026.04.21 その他

20 Wの悲劇4

異次元緩和がはじまって、あなたはなにかメリットあった?

大半の国民は「No」と答えるんじゃないかしら。

でも、明確に「Yes!Yes!Yes!」と答える人たちもいる。

巨額の借り入れを起こせた人たちよ。

グローバル企業、証券会社、機関投資家、

大手不動産ディロッパー、各国政府等々。

安い円を借りて高いドルで運用する「円キャリートレード」は

その典型だけれど、同トレードを直接行っていなくても、

借金の額が大きくなるほどインフレによって借金の実質負担が減る、

という恩恵は受けられたの。

インフレって、物の値段が上がり、お金の価値は下がるという

現象だったでしょ。

このとき、日銀券が減価するのと同じ比率で、

日銀券によって表わされるところの借金の実質負担もまた、

減価していくのよ。

巨額の借金ができる人たちはみな巨額の負担減を享受していたけれど、

他方でそのツケはみな、金融抑圧によって負担増を強いられる

国民たちに回されていたワケ。

それが、ここ十数年の日本の姿。

アベノミクスの正体よ。

考えてみて。

その「巨額の借金ができた人たち」は、その間、何をしていた?

アベノミクスで日経平均は劇的に上がり、大儲け。

S&P500もどんどん上昇し、大儲け。

各種金融派生商品も花盛りで大儲け。

彼らは、信じられないくらい巨額の利益を上げた一方、

安い円のツケはすべて国民たちに回されていた。

いい?

しかも、ここで終わりじゃない。

今年からまた、さらに別の「Wの悲劇」がはじまっていくわ。

これから米ドルが、「空前の過剰発行のフェーズ

入っていくからよ。

コロナ期にバイデン3号が発行しまくった短期債の

「巨額償還の山+新規発行+膨張する財政補填+増える一方の利息」

がすごい勢いで米国にのしかかる。

基軸通貨である米ドルの過剰発行は、まちがいなく世界へ

さらなるインフレを輸出することになるわ。

世界中で物価が上がり、石油危機で景気は停滞し、

資産インフレで大儲けする人たちの「巨額借金」の実質負担減は、

国民生活の「インフレによる打撃」によって、またしても賄われていく。

国民たちは今回もまた、インフレで打撃を受け、景気の停滞でも打撃を受ける。

「Wの悲劇」アゲイン。

投資の神様バフェットが、

手持ちキャッシュが50兆円以上あるというのに、

それでも巨額の円債を発行する理由の一端がここにある