『ヒミツ』第4巻 13 家族のカタチ1

2023.01.19 その他

13 家族のカタチ1

やっかいなのは、家族や恋人の場合ね。

切るに切れない近しい関係の中で、

それぞれの選択の差が徐々に顕在化していく。

同じ屋根の下で暮らす、もっとも大事にしたい人々が

それぞれの選択に応じた<心の傾き>を先鋭化させていくの。

・話が合わなくなる

・すれ違いが大きくなる

・聞く耳を持たない

・状況はひどくなる一方

ポジティブ・スパイラルを回す人がどれほどおおらかに、やんわりと提案しても、

ネガティブ・スパイラルを回す家人やパートナーとの関係は、改善することがない。

人は基本的に自らの信念体系の中で生きており、

それに合わない話は、聞いているようでまったく心には届かない。

しかも、神がかり的に驚異の能力で相手の隙を突いた選択をくりかえすため、

逆にあなたを<加害者>に仕立て上げ、だからわたしはかわいそうな存在なんだ、

あなたのせいでこうなっているんだ、という構造を作り上げる。

ネガティブ・スパイラルを回すとき、人は神になる。

<被害者>の驚異的な能力の発露たるや、

あなたが東京大学やハーバード大学、ケンブリッジ大学を出た

頭脳明晰なエリート中のエリートであっても、まったくかなわない。

その圧倒的な<現実創造>の力が発揮されるとき、

それを止めることも、防ぐことも、緩和することも、

本人以外にはだれにもできないのよ。

あなたは、大切な人が壊れていくさまを、

自分の家庭が崩壊していくさまを、ただ指をくわえて見るしかない。