『ヒミツ』第9巻 12 WQテスト04

2024.04.21 その他

12 WQテスト04

実はね、彼はいまこの文章も出題されながら書いてるの。

咳がひどく、熱が出て、ごはんも食べる気がしない。

会社も休み、おとなしく家で寝てるしかない。

コロナだろうな、って感じ。

彼はけっこう免疫は強いので、インフルにもコロナにも

めったにかからない。

だけど今回はちがった。

あっさり罹患し、よく晴れた週末も結局寝てた。

でも、すでに豊富な実績を持つ彼は、すぐにわたしの意図を悟ったわ。

今回はコーヒー断ち。

彼はコーヒーをこよなく愛している。

無農薬/無化学肥料の生豆を取り寄せ、

数日で飲みきれる程度の量をつど自宅で焙煎し、

エスプレッソマシンでその場で挽いて、

高圧抽出していただくってこだわりぶり。

いやま唯一の嗜好品なのでちょっとかわいそうな気もしたけれど、

飲みすぎてびらんが日常化していると、次のステップでは胃ガンが待っている。

彼は6年前、ある人物に出会った。

TVで何度も取り上げられ、よく当たるので数年先まで

予約が取れないという、有名な手相の占い師。

占いなんてアホみたいって思うかもしれないけど、

実際、彼自身がそう思っているのだけれど、

一方で彼は直観もしてた。

なんとなく、会っといた方がいい、って。

会ってみると、あまりにもズバズバ当ててくるので驚いた。

でも、メカニズムにはすぐ気づいたから、そこから先の不思議さはなかった。

この人物は、手相なんか読んでない。

「ほんとうの彼」と話してたのよ。

ある意味、彼よりも上手に彼と話せていた。

彼自身でさえ、断片的なインスパイアという形でしか

話せていないのにね。

占い師いわく、「あなたは、47歳の時に重い胃腸の病気になるので、

気をつけてください」。

だから6年前、彼はサイボウズに予約登録してたの。

検診を受けに行く、って。

それが今月だった。

今回、彼はコーヒー断ちに成功する。

慢性化していた粘膜のびらんも徐々に収まり、

胃ガン一直線コースは回避されるでしょう。

強制的に1週間、コーヒーなんか飲める状態じゃなかったからね。

しんどい状況は、実は「幸福への切符」だったのよ。

彼は出題者の意図を見抜き、見事に解いた。

あなたにも、似た課題があたえられてない?