選択1

2023.03.18 その他

わたしは基本、べき/ねばならない、という発想をしません。

人はみな考え方も感じ方も異なり、必然的に生き方も異なる。

選択はすべて自由であっていい。

ただ、必然なのは、その選択に応じた結果を受け取ることになる、

という事実だけ。

どちらかというと、人一倍、もったいないな、

こうしたらもっとよくなるのになと思うことが多く、

おせっかいにもつい口出ししちゃう場面もあるのですが、

そのたびに返り討ちにあい、やはり他人を変えようってのはむりなんだ、

本人が気づいて自ら変えようとしないかぎり変わらないんだ、

と涙目になる。。。。(^-^;

そんなわたしが感じていること、考えていることを、

「変えてもいい」と思っている方が参考にできるよう、

公開しているのが本ブログです。

さて、前置きが長くなりましたが、そんなわたしが考える

「中小企業の問題」について書いておきたい。

ご存じのように、企業数のほぼすべて、98%くらいは中小企業です。

従業者数で言うと、7割くらい。

立場の弱い中小にはいろんな優遇措置があり、制度融資や消費税の免除など

政策的に保護されてきた。

日本で生まれ育ち、ご近所経済のなかで暮らしていると

別に違和感もなく、みなこれが当たり前だと思っています。

でも、そうじゃない。

人口が増え、マーケットが拡大していたこれまでのフェーズでは、

中小企業は格好の雇用の受け皿でした。

大手には行けない「優秀じゃない人たち」にも働く場所があり、

劣りはするけれど、生きるのに必要なそれなりの所得は得られていた。

膨大な数の中小企業はつまるところ「票田」でもあるわけで、ある意味、

為政者は保護政策を通じて票を買っていたわけです。

労働者にとっても、政府にとっても、企業にとっても心地よい蜜月期であり、

事実としてみんなにメリットがあった。

・・・しかし、です。

人口が減少し、マーケットの縮小が避けえないフェーズになると、

逆の力学が作用する。

「牙をむく」と言った方が適切かもしれません。

政府に保護政策をつづける財政余力はなくなり、かといって

スケールメリットを享受できない中小には、

自力で賃上げをしていく余力などありません。

賃上げできないから、優秀な人ほど来なくなり生産性は下がる一方、

下層は賃上げどころか企業自体の維持すらできなくなる、

というのがいま起こっているドラマです