『ヒミツ』10巻 19 メカニズム3
『ヒミツ』10巻 19 メカニズム3
現代人はね、みな脳を洗われてる。
小さいころは両親から。
大きくなると学校で。
成人すると勤め先によって、そして社会そのものによって。
条件を追いかけることが生きることなんだ、
それは多いほどよく、少ないとたいへんなことになる、って。
いまや、地球全体が<洗脳装置>なのよ。
一部の人々は、そのおかしさに気がついた。
人生の主人性を回復しようとした。
けれど、愛する両親も、親しい友人たちも、
生活を支えてくれる会社も、大切な家族も、
大半はひきつづき<装置>の内部にいる。
耳を貸してくれない。
理解しようとしない。
せっかく少し踏み出そうとしてたのに、すぐ居心地のいい装置の中に逆戻り。
むしろ、出るきっかけを与えようとするあなたに反発する。
あなたは、無力感にさいなまれる。
世界中、いたるところで起こっているドラマよ。
こうした状況についても、筆者は別の見方をしている。
いいのよ、放っといて。
あの人も、かの人も、みな<神>なのだから。
救われるべき、弱い存在なんかじゃない。
魂は深いところで完璧に全体を把握したうえで、
今回の肉体が通過するあらゆる時空間を俯瞰し、
あらゆる因果関係を網羅的にシュミレートし、
驚異の創造力でその人の人生を創出しているの。
不十分で、不完全で、不幸せで、不合理で、不条理な環境こそ、
彼女たちがもとめてやまないもの。
成長の糧がえられる最良のフィールド。
神々が地球で転生をくりかえす理由。
離れていく神々は、別の選択をした。
ただそれだけ。
残ることにした神々には、まだ必要な経験があった。
それ以下でもないし、それ以上でもない。
ただ、それだけよ。
すべては壮大な神の計画なのであり、
あなた自身による自己シュミレーションの結果なの。
あなたが脳や肉体を自分自身と同一視しすぎると、
例の<洗脳装置>が起動する。
あなたが自分の本質は魂の側にあると気づくとき、
<洗脳装置>はもはや機能しなくなる。
それを支配のツールとして使っている勢力の影響力は、
及ばなくなっていくの。
彼らの因果律はあくまでこの三次元世界の物理的なものであり、
高次元側に存在するあなたの魂には到達しえないからよ。
筆者はね、このメカニズムを企業経営に生かそうとしているの。
それが彼の社内改革。
彼は社員たちに、自己改革を求めた。
少なくとも自分自身に関する限り、自分が最強。
そのことを知り、神として、人生の主人として
自分の人生を生き直すように、と。
創造性の回復よ。