『ヒミツ』第9巻 22 戦略 06

2024.05.06 その他

22 戦略 06

最後に、ちょっとだけ。

YouTubeやSNSでは、「小資本で始めるボロ戸建て投資」の

話しがさかんに流布されている。

たしかに、元手が少ない庶民には、不動産投資って

事実上これくらいしかない。

・・・でもね、考えてみてほしい。

それは「ふつう」を前提にした戦略だって。

どんな時代でも、社会が激変するとき、

真っ先に被害を受けてきたのは弱い者たちよ。

具体的に言うと、所得の少ない底辺層の方々。

こうした層をメインに商売していた会社たちがどうなっているか?

全員とは言わないけれど、月3万円とか、4万円とかで

ボロ戸建てを借りざるを得ない所得階層の人たちが、

今後どういう状況に追い込まれていくか、あきらかじゃないかしら?

それを前提にした不動産投資をしてたら、どうなる?

だから筆者は、同じ中古でも

・郊外だけれど、人気のエリア

・築浅のきれいな物件

・家賃は10~15万円くらい(地方ではアッパー層)

にターゲットを絞り込んでいるの。

実際、彼が買い付けを入れたのは、こういう物件

この物件はね、実は昨年、3,100万円で売り出されていた。

国民たちの実質賃金は下がり続けているし、

そもそも現役世代が急ピッチで減少しているため、

なかなか買える人がいない。

そうしたかな、折からの不動産不況に直撃され、

特に地方では新築分譲も中古も売れなくなっており、

事業者たちは軒並み窮地に追い込まれている。

だから大幅に値下げをせざるをえなかった物件を、

筆者は拾いに行ったのよ。

彼は来年からこそ、むしろ絶好の買い場が到来すると見ているの。

世界の金融事情は、相当タイトにならざるをえない

日本でも、公的資金の注入がなければ、

一部の地銀たちは連鎖破綻を起こしていたのは間違いなかった

金融機関が厳しいのは、その先で融資を受けていた事業会社たちが

のきなみ厳しくなっているからよ。

彼はそこに目を付けたの。

いいかしら?

あたらしい時代において、「ふつう」はぜんぜんふつうなんかじゃない。

むしろ、「尋常じゃないくらいヒドイ」よ。

対処していくには、自分の頭で考える以外にないの。

自分の肌で感じ取り、自分自身の「心の声」に耳を傾ける。

「わたしにとって、いま必要なことは何ですか?」

「自社にとって、いま必要なことは何ですか?」

そう自問するのよ。

その答えこそが、出題者の意図。

あなたのトキメキの理由。

御社の「ワオッ!」。