『ヒミツ』第8巻 11 頭で見る1
11 頭で見る1
筆者は、感情を交えずに数字で見る、論理で想像する、
ということをよくやる。
1 まず、プロセスを見ずに、結果をストレートに評価する。
2 そして、その評価からプロセスを再解釈する。
たとえば、日経新聞さまは実質賃金の低下が6か月続いているという。
前年同月比の「比率」がマイナスになるのは、6か月連続と。
下げ幅がさらに下がると、下落「率」は下がるけれど、
下落率がゆるやかな月があれば、%としてはプラスの月もある。
たしかに、正しい。
・・・でも、下落「率」は緩和される月があっても下落は下落、
下がり続けている悲惨な状況は変わらない、という観点に立つなら、
国民たちは、実際にはもう18か月連続の賃金低下に見舞われている。
もう12月に入ったので、実態としては21か月連続下落を
更新中、ってとこかしら。
家計は苦しくなる一方。
そこにさらに、増税や社会保険料の値上げという
追い打ちがかかってるので、
表面的な「%」以上に生活実態は苦しくなってる。
結果からさかのぼって記事を再解釈すると、
ご主人さまへの忖度から、
国民生活の苦しさをあんまり意識させたくないんじゃないか、
たった6か月なんだから大したことない、って
印象操作したいんじゃないか、という疑念が浮かんでくる。
ガザでは何人死んだ、赤ちゃんがかわいそう的な報道が
連日連夜くりかえされているけれど、
自国では第二次世界大戦を上回るペースで人が死んでいることは
ほとんど報道しない。
当然、原因の究明もしない。
外国の少数の死亡例ではなく、
自国内で未曾有の大量死が起こっているのに、
すごいなぁ、ってある種感心するわ。
話題になった。
今年はさらに大幅増加しているのだけれど、
その根本原因の一つが、
お年寄りたちが続々と死にはじめているから。
お得意さんだった人たちが急減しているという事実は、
なぜか報道されない。
TVや新聞の情報を鵜呑みにし、自分の頭で考えることをしないと
現実を見誤る、という典型的な事例じゃないかしら。
いい?
プロセスを見ずに、結果からプロセスをさかのぼって解釈するの。
それが、美しい言葉や個別の事情(=言い訳)に惑わされずに、
自分の頭で考える、ということ。