『ヒミツ』第6巻 12暮らしの変化4

2023.08.14 その他

12暮らしの変化4

ぬるま湯ライフを選択した人々は、もうらう一方。

実質的な非課税生活を送ることになる。

じゃ、その政府支出の財源は?

税金はね、「自分の頭で考える」「自分で体を動かす」という、

ある意味で反政府的な選択をした人々に、重くのしかかっていくの。

それが、「手取り3割」の世界よ。

これからどんどん上がる消費税は、その手取りから

支払うわけだから、実質的な可処分所得はもっと低くなる。

車を買ったら重量税、走らせたら走行税、給油したらガソリン税って、

この人々の移動の自由も、事実上どんどん制限されていく。

CO2を出すことはカッコ悪い、不道徳だって風潮

ますます強められていくわ。

飛行機なら数時間で済む話が夜行列車で一晩かけて、ってなると

経済効率がどれだけ悪化するか、想像つくでしょう。

欧州の人々は、これから何重にも足かせがかかけられ、

実質的な「移動する権利の制限」によって、がんじがらめにされていく。

それは企業も同じ。

2023年から、非財務情報の開示の義務化がはじまっているの、

知ってるかしら?

美しくて正しい説明がいろいろなされているけれど、

CO2の削減状況も記載しなければならなくなっている点は、

あまりメディアでは取り上げられない。

いい?

人間の活動ってね、もれなくエネルギーが必要なの。

生産するにも、運ぶにも、売るにも、打ち合わせるにも、

みなエネルギーを消費する。

当然、なんらかの形で二酸化炭素を排出することに。

社員食堂を充実させれば、CO2の排出量は増える。

オフィスをきれいにしても、旅行をプレゼントしても、

給与を上げても、新品のPCに買い替えてあげてもね。

SDGsが不十分な場合、企業は資金調達がしにくくなる。

必然的に、積極的に取り組む流れに。

環境にやさしいサステナブルな会社の究極の姿はね、

1 社員を雇わず、AIやロボットで高配当を生み出す

2 雇ってもごく少数で、通勤させず、出張させず、営業させず

3 オフィスも福利厚生もミニマムに

ってあたりかしら。

これってまさに、テレワークでネットワーク越しに働く、

大企業たちの方向性そのものじゃない?

そもそも、人間の元素構成は炭素(C)が18%、酸素(O)が65%。

CとOで、実に83%という存在が人間なのよ。

CO2を削減する究極の方法って、人間の削減かも。