『ヒミツ』第5巻 35 虚飾の時代3

2023.05.17 その他

35 虚飾の時代3

筆者の考える、テレワークの弊害。

・脳内妄想が肥大化しやすく、自意識過剰に陥りやすい

・権利意識も、被害者意識も、心の傾きも、大きくなる一方

ふだんから対面で働いていろんな考え方の人と接していると、

これらは自然に補正されていくのだけれど、

その機会が極端に少ないため、

自分の脳内妄想が絶対化されやすくなるのよ。

ちょっとしたことも、許せなくなる。

これからの企業活動において、最大の課題は

増殖する一方の「被害者を回す社員たち」になる。

上がった波動のパワーを使って、自分の波動を下げ、

他人のそれも下げよう下げようと無意識の選択をくりかえす人々。

上がった分下がるんならプラマイゼロじゃん、って

思うかもしれないけれど、そうじゃない。

パワーが上がっている分、より強い力で押し下げないと

下がらないのよ。

より強固に縛り、さらに強く固め、もっと閉じ、

ことさら否定し、なおいっそう抑圧する必要が生じてくるの。

被害者を回す人々は、ますます「がんじがらめ」の状態になっていく。

他人がなに言ってもまったく耳を貸さない、

とにかく自分の考え方以外は受け付けない、

ひたすら物事のネガティブな面にだけ執着する、って具合に。

景気の回復という明るい社会情勢下でそれは起こっていくので、

表面的には目立たない。

水面下で、気づく人にしか気づけない、

気づかない人は問題があること自体の認識をもてない、って

状態で進行していくの。

特に経営者や幹部たちが気づいていない場合、

社内はそうとう悲惨なことになるんじゃないかしら。

いい?

社会はどんどん変わっているでしょ。

特にここ数年は、変化の大きさも速度もかなりハイペース。

にもかかわらず、変わることには理由が必要、根拠を示せ、

説明責任を果たせって風潮の会社がとても多いの。

ほんとは、逆じゃないのかしら?

お客様の購買行動も、懐事情も、生活様式もどんどん変わっているのだから、

会社は「毎年変わること」がデフォルトであるべきじゃない?

社会の急速な変化に合わせ、考え方や、やり方や、評価方法を

毎年毎年どんどん変えていくのが基本であって、

むしろ、変えなくていいというのならその根拠を示してくれ。

こっちの方が、時代に適応的な企業のあり方じゃないかしら?

果たされるべきは、「理解責任」の方じゃない?

ここでもまた、倒錯がつづくわね。

永遠の平行線。

「被害者を回す人々」は、学ぼうとしない。

理解しようという気もない。

変えていこうという意思さえ持っていない。

虚像を虚像と見抜くことなく、それらを「実像」として、

そこから「被害を受ける自分」を内面化しながら、

今日も明日も適応を拒みつづけていく。

周囲を道連れにしながら。

さて、あなたはどうする?