『ヒミツ』第5巻 10 貧困の創造3
10 貧困の創造3
前節までは、どうしたら願いが叶わなくなりやすいか、
を見てきた。
もうわかったわね。
あなたの願いが叶いにくかった理由が。
メカニズムが理解できたなら、あなたはそれを本来の方向で
使えるようになるわ。
なにか願いを叶えたいのであれば、
①「感謝と喜び」から出発し、一度だけ願う
②あとは、願ったことさえ忘れて、たのしいマイプロジェクトに集中
するの。
意識を豊かな感触、うれしい気持ち、たのしい側面に
フォーカスしつづける。
すると、因果律が安定的にポジティブな方向へと連鎖しはじめ、
あなたは前向きな経験をする機会が増えていく。
すべてが思い通りというわけではないけれども、
方向性がプラス側に定まっているなら、
おおむねあなたが望んだとおりの経験たちが現れだし、
そのなかには、あの「願い」の主要な側面も含まれていくようになる。
ここで大事なのは、細部にこだわらないってこと。
三次元の物理世界にはね、限られたパーツしかないのよ。
登場人物も無限になんかいないし、時間の制約もある。
なにより、どんなできごとにも、どんな人物にも複数の側面があり、
多様な解釈がつねに可能。
ピンポイントで、あなたが希望する人物が、指定の日時に、
ご希望通りの側面だけを切り取ってご褒美をもってきてくれる、
ってわけじゃない。
ここを許容できるかが明暗をわける。
ざっくりと、7割くらい含まれてれば御の字、6割だって悪くない、
半分含まれてりゃ儲けもん、くらいのおおらかさで受け取ってね。
あれが足りない、ここはこうじゃないって文句を言いはじめると、
せっかくの連鎖がとぎれちゃう。
筆者なんか、3割含まれてるならもう万々歳、
2割でもぜんぜんOK、だって来なかったらゼロだったんだから、
って気持ちで受け取っているわ。
彼からは、つねに感謝の波動が出ているの。
当然、それはアクセルの役割をはたしている。
しかも、彼は連鎖を自分のところで止めたりしない。
果実を自分が味わう分だけいただいたら、残りは周囲の人たちに
惜しげもなく分け与える。
すると、フローがフローのまま減速することなく、
退蔵によってせき止められることもなく、どんどん流れていくわ。
その流れは、また次の果実を運んできてくれるし、
もらった人たちもまた彼の真似をするので、
細かな支流があちこちで合わさって、さらに大きな流れへと成長していくの。
実際、彼の地元には、主要IT企業が集まる「宮城県情報サービス産業協会」
という団体があるけれど、地元資本としてはおそらく彼の会社が年商1位、
という規模まで成長することができている。
人間の意識には、豊かさを創造する力もあれば、
貧困を創造する力もある。
みなの意識を合わせられるなら、大河を作る力だって。
どういう使い方をするかは、みんながそれぞれ、
ほんとうは自分で決めてるのよ。
意識してない人が多いけど。