『ヒミツ』第4巻 18 ニンゲンノカタチ4
18 ニンゲンノカタチ 4
ニンゲンって、とかく遠くを見たがる。
大きなことをしたがる。
すごい人になりたがり、他人に認めてもらいたがり、
上のポジションにつきたがり、「もっと!もっと!」って。
動物として過酷な生存競争を勝ち抜かなければならない
時間が長かったので、DNAレベルでプログラムされてる本能ね。
いいのよ、それはそれで。
どんな種族も、進化のプロセスの中でかならず通る道なの。
争い、奪い、競争し、叩き、支配し、搾取しも、
当分なくならないわ。
でも、意識の力を上手に使うことで、本能の流れとは
別の流れを生み出していくこともできる。
実際、少しずつそうした人々は増えている。
中庸を保ち、「心の傾き」に自覚的になり、
意識と無意識のギャップを自ら埋めていこうとする人々。
自分にも「心の奥底でうごめくもの」がいることを認識し、
それもまた自分の側面であることを認めることで、
自己否定するのではなく、自分自身から自由になっていく人々よ。
そうした人々は、<意識の力>を自在に使いはじめてる。
またうじうじと被害妄想がふくらみはじめたら、
すかさずポイポイワークをして、もうそんなスキームは使いません、
と明るくたのしいことに意識を切り替える。
自分にはこれが足りない、あれが少ないってみじめな気分が
頭をもたげてきたら、でもわたしにはそれがある、
あんなこともできるし、こんなおたのしみだってある、って
手元の豊かさに意識のフォーカスを向け直す。
すると、意識の「フォーカスした対象を拡大&強化する」という
働きによって、ふたたび「豊かで満たされた経験」が増えていく。
逆に、平穏すぎて飽きてきたら、あえて切り替えを行わず、
どんどんドツボにはまっていくプロセスを回してみる。
ハラハラ・ドキドキ・ドロドロを、あえて。
そんな芸当ができるのは、意識の現実創造性を理解しており、
なんとでもなる、その気になればいつでも戻せる、って
自信があるから。
コントロールする側、つまり<主人>として生きてるからよ。
主人たちは、怖くないの。
過剰防衛に走ることも、自己否定に陥ることもない。
だから、他人を否定することもない。
文句を言う前に、ケチのひとつも付けたくなる
ネガティブな現実創造をしてるのは自分の「心の傾き」であって、
他人はその反射でしかない、中庸に戻すべきは自分の意識の方だ、って
いう「力」の使い方をするのよ。
だから、主人たちはつねに豊か。
「脳の欲望」から自由になり、
「魂に必要な豊かさ」をそれこそ必要なだけ生み出しながら、
現実創造のプロセスを日々たのしんでいる。
彼女たちを支えているのは、「感謝」の気持ち。
これがあるから、彼女たちは揺るがない。
あたらしいヒトのカタチね。