『ヒミツ』第7巻 29 2つの世界3

2023.10.31 その他

29 2つの世界3

あなたが生きているこの世界についても、

ちょっと見方を工夫してみるといいかも。

実験よ。

一人で静かに過ごせる時間に、TVを付けてみて。

ただし、ボリュームを0にするの。

そのまま3分、じっとできあがりを待つ。(笑)

なにができあがった?

退屈?

アホらしく、他人事のような感じ?

没入感、なかったでしょ。

なんの迫真性も感じなかったはず。

これまで、あんなにたのしんでたのに。

これが、ニュートラルな生起よ。

本来、現実世界で起こっていること。

ありのままの、生起しただけの事実たち。

あなたは、ただの2次元平面を見ていたはず。

音声をOFFにすることはね、意識による参加性を切るということなの。

左脳はいつも、Aさんの発言に、背後の意図や人間性をこしらえる。

もち、もれなくジャッジ付き。

「ひどい」とか、「人として」とかレッテルを貼りながらね。

それらがストーリーを構成し、展開や起承転結を生み、

ハラハラ・ドキドキを作っていくの。

これらはすべてあなたの脳内妄想なんだけれど、

とにかく速くなんにでもついてくるので、

あなたは「生起したニュートラルな事象」と

「脳による付加物」を区別できない。

人間にとってそれらはつねにセットであり、

あなたにとっての現実はすべて「あなた流に再創造された現実」。

いい?

脳が受け取っているのは、電気信号だけよ。

2次元平面ですらないの。

あなたの網膜にあるかん体細胞は、おどろくべきことに、

光子1個の流入をも検出し、瞬時に変換して、

脳へ電気パルスを送ってる。

そして、脳がそれを3次元空間への認識として、再構成する。

実際にはミリ秒単位の遅延があるけれど、

日常生活でそれが意識されることはないので、

あなたはリアルタイムに世界を見て、感じ、解釈できる。

脳によるこの再構成は、

ふつうは意識によってはコントロールできないので、

あなたは脳の自動処理を、あたかも世界そのものがもつ性質

と勘違いしながら生きてる。

じゃあ、試しに、この脳の自動処理を止めてみたら

世界はどのように認識されるだろう、って疑似的な企画が

音声OFF実験だったの。

自分の脳が行っている無意識の高速自動処理を、

少しは実感できたかしら?

ところで、そんなお手軽な疑似体験ではなく、

ほんとうに脳の再構築機能を止めたらどうなるだろう?

実験した人がいるわ。

ハーバード・メディカル・スクールで神経解剖学を研究する

テーラー博士よ。

研究者自身が脳卒中で倒れ、その後回復したため、

人間の脳がどのように現実創造を行っているか、

その特異な機能が、自身の経過観察を通してあきらかにされたの

その2も必見よ

両方とも見たあとでは、世界は違って見えるんじゃないかしら。

これは世界そのものではなく、脳が再創造した幻想世界なんだ、

人間は本質的に、全員が脳内妄想の世界で生きてる種族なんだって、

実感できる。

本書でくりかえし語られているのはね、

無意識下で自動的に行われるこの再創造機能を、

コントロールしながら生きていきませんか、

自分の主人になりませんか、という提案なの。

本書のやり方や考え方を取り入れていくと、

おどろくほど人生が好転していくわよ、

無意識下の自動処理はある程度意識化できるし、

あなたが望むように処理の方向性を変えられるのよ、って。

事実として、筆者はそれを実践しているから、豊か。

労働は少なく、給料は高く、休みが多く、

車道楽や、ピアノや映画やアウトドアって、

「たのしいマイプロジェクト」を中心に暮らせてる。

どんなに世相が悪化しても、これからもずっと、ね。