『ヒミツ』第5巻 18 デトックス2
18 デトックス2
現状維持はね、「現状維持」じゃないのよ。
人口が減少し、市場がモーレツな勢いで縮小するフェーズでは、
その流れに飲み込まれる「転落」を意味してる。
見えない転落。
静かな転落。
意識化されない転落、をね。
同調圧力の強い日本では、悪化してても周りがみなそうなら
むしろそれは「安心材料」になっちゃう。
かくして、手に手を携えて、なかよくみんなが貧しくなってきた。
「平均」は上の人が結果を引き上げちゃうので、
もっとも人口ボリュームの大きい、つまり一般的に
ここ数十年で天引きされる税金も社会保障費も増加の一途ゆえ、
さらに現実へと踏み込んだ「手取り」で見ると、実相はもう一段悪い。
もうちょっと、自分の頭で考えてみようよ。
まわりがどうだからじゃなくて、あの人がこうだからじゃなくて、
「自分がどうありたいか」を。
低い方で凝り固まっちゃった自分の頭さん、
悪い方に傾いちゃってる自分の心さん、
ネガティブな状況に陥っちゃってる自分の体さんを、
開放してあげようよ。
あなたにはできる。
だから本書を読んでいる。
だから、声がけしてくれる存在たちがいるのよ。
(あえて「人たち」とは言わないけれど。)
彼女たちは、必要なことを静かにやってるわ。
声高に主張するのでもなく、同じ土俵に上がって対立するのでもなく、
ジャッジを振り回して裁くでもない。
レッテルを貼ったりもしない。
チャンネル登録や高評価を求めたりもしない。
日常の中で、ただ、必要なことを
粛々と静かにやっている人々がいるのよ。
彼女たちは、導かれている。
自分にとって、いまなにが必要か?
仲間にとって、いまなにが重要か?
いまこの絶妙なタイミングで、
豊かな未来をつくるのに必要なコトたち/モノたちを、
まさに絶妙なやり方で静かに動かしてるの。
一見すると、もっと大々的にやった方が
いいように感じられるかもしれない。
でも、もっと人数を増やし、もっと予算を付けて、もっと強制的に、
もっと、もっと、、、てやると、おかしくなっちゃう。
足りなく見えるこれくらいで、ちょうどいいの。
作用には反作用がつきものなので、精妙さが失われると、
彼女たちの活動もまた「対立」を引き起こしちゃう。
もし彼女たちのそうした動きにあなたも気がついたなら、
そっと見守ってあげて。
彼女たちは、「未来のデトックス」をしてるの。