いっしょに3

2023.01.01 その他

象徴的だな、と思います。

たまたまシリーズものを書きはじめたら、

新年最初のお正月記事が、本稿だった。(^-^;

(『財政破綻後: 危機のシナリオ分析』)

本書は、なにがなんでも個人資産を守るんだ!系でも、

副島何某とか藤巻何某とかのあおり系でもなく、

元通産官僚(現慶応教授)の小林慶一郎氏を主筆として日経新聞出版から出ている、

「由緒正しい」(笑)シナリオ分析とそれにもとづく政策提言です。

一般の方が読んでも決しておもしろい本ではなく、

実際、読まなくても下記の引用から趣旨はすぐわかると思います。

ああ財政の破綻が起きることを前提に、どのように日本を立て直すのかを

ああ考えるのが本書のテーマであった。

ああ第6章では、破綻が避けられないとして、その後に再生する日本経済のために、

ああ私たちはどのような教訓を学び取るべきか、何を後世に残すべきなのか。

ああこの点を経済と政治の両面で考えたい。

ああああああああああああ(小林慶一郎「第6章 経済成長と新しい社会契約」)

小林氏らの試算によると、わが国が財政破綻する確率は、

2035年までのタイムスパンをとると100%なのだそう。

大地震等の大きなイベントがあると、もっと早まるだろうとも言います。

「由緒正しさ」のニュアンスがわかる方であれば、

本書が出版された理由もまた想像つくんじゃないでしょうか。

もう、精緻なシュミレーションも制度の再設計もだいたい

終わってるんだと思いますよ。

参考までに、執筆陣は下記の方々でーす。(^-^;

・元国立社会保障・人口問題研究所所長

・元日本銀行金融研究所エコノミスト

・日本経済研究センター室長

・元財務省財政制度等審議会委員

・元経産省キャリア

・元財務省キャリア

香しい。(笑)