『ヒミツ』第4巻32 ヒトと人

2021.09.17 その他

32 ヒトと人

当初、あなたは、物理的な肉体の方を自分だと思っていた。

いまでも、まだそれに傾いてる。

仮に、エネルギー生命体のような生命形態があり、

この三次元の物理世界だけでなく、

より高次の次元というものがあり、

そこに暮らす別種の生物がいたとしても、

そっちの方が自分でこの肉体は自分じゃないなんて、

あるわけない。

仮にそういうのを認めたとしても、どちらかというと、

自分はこの物理的な肉体の方であり、

勝手に居候する向こうは向こう、こっちはこっち、って。

わかるわ、その気持ち。

でもね、ここでも「相対化」よ。

教え込まれた常識ではなく、自分の頭であらためて考えてみるの。

いい?

北京原人であれ、クロマニヨン人であれ、ホモサピエンスであれ、

物理的な肉体という意味では現代人とそんなに大きな差があるわけじゃないの。

脳の構造や容量も、機能も、声帯や指も。

DNAも神経系も、よ。

人間を特徴付ける文化、言語、思考、社会、芸術、宗教、道徳、

その他一切の精神活動のベースとなる肉体側は、

あの当時の原人たちと現代人とに、大きな開きなんてない。

けれども、圧倒的な差があるでしょ。

その差をもたらしてるのはなんだろう?

そこを、考えてほしいの。

著者は「相乗り現象」を見たことがある。

ふつう、肉体一つに対してハイちゃんが一人重なっている。

この重なり合いが人間という種の、もっとも重要な特徴よ。

犬にも、サルにも、ライオンにもない、特殊な現象。

一部、イルカやクジラは別の生命体が重なって遊んでるけど、

まぁその話は別の機会にでも。

あなたが人間らしいと感じる精神活動や、

進歩してきた文明のすべてって、

物理的な肉体だけがもたらしたものかしら?

モーツァルトの偉大な音楽、ダヴィンチの芳醇なデザイン、

ケプラーの驚くべき洞察、ミケランジェロの鋭利な筆致って、

どうやって得られた?

アインシュタインの、

あの驚異の方程式はどういうインスパイアがもとになってる?

肉体が問題を抱えている場合、

健全な重なり合いができないことがある。

薬物中毒とか、アルコール依存症、精神疾患や、

極端に乱れた生活習慣とか。

そうした場合、メインのハイちゃんが

うまく主導権を取って肉体を制御できないので、

察知した筋のよくない複数のエネルギー生命体が、

われもわれもと寄ってくることがあるの。

肉体の数は限られてるので、エネルギー生命体の方は紳士協定的に、

順番を待ってる。

比率で言うと6:1くらいね。

地球上では、実は圧倒的にエネルギー生命体の方が多い。

乙女座銀河団の近傍に、文明はいくもある。

けれど、地球ほどネガティビティーに満ちた生態系はなかなかないので、

いろんな銀河から遊びに来てるのよ。

隙があると、紳士協定を守らずに侵入を試みる、

筋のよくない筋がいるのは、人間界と同じ。

そのヒトには、3~4体入っているように見えた。

口がしまりなく空きっぱなしで、顔が青白い。

生気がなく、思考が分裂してる。

いつも上の空って感じ。

統一的な人格を形成できてないのね。

なにかに集中したり、継続したりができない。

文脈くらいは理解できるけど、「機微」にはおよばないので、

笑ったり泣いたりする反応が弱い。

必然的に、創造的なこと、文化的なこと、精神的な活動が十全にできない。

知能が低いわけじゃないのよ。

ふつうに学校を出てるし、文字も読めれば計算もできる。

医学上の、なにか疾患があるわけでもない。

ただ、「精神性の発露」が希薄なだけ。

ただ起きては飯を食い、話しかけられれば短い返事し、

便をして、排尿をして、またご飯をたべて一日が終わる。

そんな感じのヒトだった。

人間の本質って、そこにあるのかしら?