『ヒミツ』第4巻 20 幸せ実験2

2021.09.04 その他

20 幸せ実験2

どうだった?

うまくいったかしら?

冷や汗もんね。

お給料もらっていながら、仕事しなかったんだから。

仲間や家族に迷惑ばかりかけた一日。

・・・でも、なんとかなったでしょ。

もっと悲惨なことになるかと思ってたけど、なんとかなりはした。

意外に。

それが確認できたら、はりきって2日目・・・・・はいらないわ。(笑)

みんな、喜んでなかった?

あなたの役に立てて、うれしいって。

いつもこんなにたいへんな仕事をやってくれてたのね、

ありがとう、って逆に感謝されたりしたかも。

押しつけたというのに。

だれ一人として、イヤな顔しなかった。

ただの一人も、よ。

みんなね、あなたの役に立てて、ほんとうにうれしかったのよ。

他人に貢献する歓びをくれたあなたに、心から感謝したの。

あなたが創出してくれた、幸せに。

あなたからプレゼントされた自己実現の機会によって、

彼女は充実した時間を過ごすことができ、満足感や達成感を得たのよ。

逆に言うとね、あなたは彼女たちから日々その機会を奪っていたの。

相手に迷惑をかけないって、配慮じゃない。

奪うことなのよ。

社会的動物はみな同じ。

他者への貢献を自分の存在意義と感じ、

そこから歓びが生じるよう、DNAに刻まれている。

子育ての経験がある人なら、くたくたになった寝床で、

安心しきった子の寝顔からいかに多くの幸福感を得たか、

覚えてるでしょ?

子に抱きしめてもらったとき、比肩しうるもののない

「必要とされる歓び」を味わった記憶。

あなたは、抱え込みすぎてた。

自分でやろうとしすぎてた。

不安を内面化しちゃってるからよ。

自分に自信がなく、自分を無価値だと思っているので、

相手に迷惑をかけると嫌われちゃうんじゃないか、

集団の一部としていられなくなっちゃうんじゃないか、と恐くなるのよ。

役に立ち続けていないと、心配になるの。

証明し続けていないと、不安になるのよ。

愛されないことへの恐怖。

必要とされないことへの恐れ。

だから、過剰防衛=がんばりすぎ=抱え込みすぎって、

例の部下50人が活性化してたの。

視野を広げるとね、人類は種族全体として進化のプロセスを歩んでいる。

進化の最大のカギは、多様性。

種族全体として、あんな経験をし、こんなことを味わい、

こんな国で生き、そんな環境下で暮らしていく。

あんな人がいて、こんな人もいて、そんな資質もあれば、

こんな性格もある。

多様性には、全員が平等に貢献できる。

いえ、多様性しか進化には貢献ができない。

そのためには、あなたがすごい人のパターンに集約されてたり、

文化類型的に異性に好まれる外貌傾向をもつことは、むしろじゃま。

あなたがあなたのままでいることこそが、最大の貢献なの。

人類全体を一つの集合意識と捉えるなら、

あなたがあなたであるという多様性こそが、

多様な学びを生み、進化をつむぎ出す最大の原動力となっている。

だから今回、あなたは、あなたを選んだの。

あなたは、あなたのままでいい。

ありのままのあなたであることにこそ、価値がある。

あなただからこそ、存在意義がある。

自分以外のなにものかになろうとして、

特にすごい人になろうとしたり、

他人に迷惑をかけない立派な人になろうとする行為は、

立派な迷惑行為。

人生の煽り運転。

他人に悪影響ばかりを及ぼす。

もっと甘えていいのよ。

もっと頼んでいい。

もっとお願いして。

もっと代わってもらうの。

そこに仕事が生じ、雇用が生まれ、自己実現のチャンスが生じる。

他人はそこで、達成感と試行錯誤という貴重な人生の一コマを得る。

そのとき、あなたは「幸運の女神」となっている。